北欧の歴史を物語るサガ

ノルウェーやアイスランドでおこった出来事の
古ノルド語で書かれた散文の総称をサガと言います。
古代ゲルマン民族の伝説やノルウェー王の伝記など様々な内容を取り扱っているサガは
「王のサガ」、「司教のサガ」、「アイスランド人のサガ」、「古代のサガ」に分類されます。

王のサガはスカンジナビア半島の王侯の話を扱っており、
神話時代から初のノルウェー統一王であるハーラル美髪王を経て
マグヌス・エルリングソン王まで綴られています。
司教のサガはアイスランドで活躍した聖職者の歴史を扱っています。
「キリスト教徒のサガ」や「司教パールのサガ」など史実性の高いものが収められています。
アイスランド人のサガは植民からノルウェー王に支配されるまでの間の
アイスランド人の活動の歴史を扱っています。
内容は一族同士の報復行為の応酬と全島集会での調停を扱ったものが多く、
文学的価値が高いとされています。
古代のサガは伝説のサガとも言われており、
アイスランド植民前のノルド人伝承やゲルマン民族の伝説的な話を扱ったものです。

これらのサガはデーン人の伝承をイギリス人修道士たちがまとめた
「ベオウルフ」や、ヴァイキング時代に作られた歌謡「エッダ」と並んで、
北欧史にとって、大変重要な意義を持ちます。
ただしこれらは史実を忠実に残そうという目的で作られたものではないため、
この時期の北欧の歴史はあいまいさが残ることは否めません。
しかし、文学的に大変高い内容のものばかりであり、
世界中の人々を魅了する文献であることは間違いありません。